企画展「中国陶磁に遊ぶ - 入江正信コレクション」
概要
京都市在住の入江正信氏からはこれまで数度にわたり中国陶磁コレクション計242件262点を当館にご寄贈いただきました。入江正信コレクションは酒器を中心に収集されたもので、新石器時代の大汶口(だいもんこう)文化の黒陶から明清時代の民窯青花磁器に至るまで時代別、種類別、窯別に多岐にわたっている点に大きな特色があります。本展ではその中から代表的な作品約110点を選び、その魅力を紹介します。あたかも酒器に遊ぶ文人のごときコレクターの愛した中国陶磁の世界をお楽しみ下さい。
開催要項
- 名称:
- 企画展「中国陶磁に遊ぶ-入江正信コレクション」
- 会期:
- 平成21年8月1日(土)~11月23日(月・祝)
- 開館時間:
- 午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
- 休館日:
- 月曜日(9/21、10/12、11/23は開館)、9/24(木)、10/13(火)、11/4(水)
- 会場:
- 大阪市立東洋陶磁美術館・展示室D
- 主催:
- 大阪市立東洋陶磁美術館
- 料金:
- 一般 500円(400円)/高校・大学生 300円(250円)
※上記料金で全館の展示をご覧いただけます。
※( )内は20人以上の団体料金
※身体障害者手帳、ツルのマーク付健康手帳、大阪市敬老優待乗車証などを
お持ちの方、中学生以下は観覧料が無料になります。
- 展示点数:
- 約110点
- 同時開催:
- 水都大阪2009開催記念事業・企画展
「水都大阪再発見」
平常展 安宅コレクション中国・韓国陶磁、李秉昌(イ ビョンチャン)コレクション韓国陶磁、日本陶磁、沖正一郎コレクション鼻煙壺
- 問い合せ:
- 大阪市立東洋陶磁美術館
TEL.06-6223-0055 FAX.06-6223-0057
URL:http://www.moco.or.jp
主な出品作品
白磁 壺
はくじ つぼ
唐時代・8世紀
高: 30.6cm
径: 31.0cm
Acc.No. 11592 (入江正信氏寄贈)
白いやきものである白磁は早くも隋唐時代に完成、流行しました。河北省の邢窯(けいよう)、定窯(ていよう)、河南省の鞏義窯(きょうぎよう)などが主要な産地です。やわらかな丸みのある器形にあたたかみのある釉色など、唐代白磁の典型的な美しさを示しています。蓋付きの類例が近年、鞏義白河窯から発見されています。こうしたふっくらとした壺は「万年壺」と呼ばれることがあり、墓からの出土品に穀物などの痕跡が残っている例もあることから、死者があの世での食事に困らないようにとの願いが込められていたと考えられます。

黒釉 天鶏壺
こくゆう てんけいこ
東晋~南朝時代・4~5世紀 徳清窯
高: 18.1cm、幅: 11.5cm
Acc.No. 11588 (入江正信氏寄贈)
「鶏頭壺(けいとうこ)」、「鶏首壺(けいしゅこ)」とも呼ばれる注口が鶏の頭の形となった壺です。口は液体を受けるのに便利な盤口形で、把手(とって)は龍を象っています。越窯(えつよう)をはじめとした華南地域で出現した天鶏壺は青磁のものが多く、こうした黒釉のものは徳清窯(とくせいよう)で見られます。三国呉から南朝にかけて流行した天鶏壺はその後全国的に普及し、北方では低火度鉛釉のものも見られます。天鶏壺は主に墓から出土することや、一部に注口が壺本体とつながっていない例があることなどから副葬用の明器であったとも考えられています。

白地鉄絵 菊唐草文 高足杯
しろじてつえ きくからくさもん こうそくはい
元時代・13~14世紀 霍州窯
高: 9.6cm、径: 7.8cm
Acc.No. 11742 (入江正信氏寄贈)
杯に高い足がつくこうした杯は「高脚杯(こうきゃくはい)」、「馬上杯(ばじょうはい)」とも呼ばれ、元時代に流行した器型の一つです。白化粧の上に鉄絵具で文様を描き透明釉を施す鉄絵の技法は河北省の磁州窯(じしゅうよう)で発展したもので、磁州窯の技術は全国的に普及しました。この作品は山西省の霍州窯(かくしゅうよう)の製品と考えられ、入江コレクションにはこの霍州窯の高足杯が多いのが一つの特色です。
