特別展「MOCOコレクション オムニバス ―初公開・久々の公開― PART2」

令和8年4月11日(土)~令和8年8月2日(日)

当館は、旧安宅産業株式会社が収集した世界屈指の中国・韓国陶磁コレクションである、「安宅コレクション」965件を住友グループから寄贈されたことを記念して、1982年11月に開館しました。また、1996年から1998年にかけて、李秉昌(イ・ビョンチャン)博士から韓国陶磁を中心とするコレクション351件の寄贈を受けました。実は、これらの核となるコレクション以外にも、開館以来40年余の間に、篤志家(とくしか)の方々から様々なコレクションが当館に寄贈され、収蔵品の質と量が拡充されてきました。
本展では、ほとんどが初公開となる茶道具を中心とした「松惠(しょうけい)コレクション」のうち、PART1で紹介しきれなかった作品や、久々の公開となる輸出用の古伊万里コレクション、民藝運動を主導した陶芸家濱田庄司(はまだしょうじ)の作品を中心に、明時代に中国の景徳鎮窯で日本向けにつくられた「古染付(こそめつけ)」などを含む「堀尾幹雄(ほりおみきお)コレクション」、朝鮮時代につくられた文房具のひとつである水滴のコレクションを、オムニバス方式で紹介します。

◉ 本展の主な見どころ
1.「松惠(しょうけい)コレクション」の茶道具のほとんどが初公開
松惠コレクションは、茶道具として使われた中国・韓国・日本のやきものを中心に、書画などの掛軸や茶杓・釜なども含みます。コレクション名は、茶の湯に造詣が深かった、寄贈者の父母の名前を一字ずつ取って名付けられました。以前に数点を先行して公開していましたが、前回のPART1において、当館への寄贈後初めて30点余をまとめて紹介しました。今回は、PART1だけでは展示しきれなかった、江戸時代以前につくられたやきものの茶道具や、近代の陶芸家の制作した茶碗などを公開します。

2.特色のあるコレクションを久しぶりにまとめて公開
美術品のコレクションには、収集したコレクターの嗜好が濃厚に反映されています。匿名氏が収集したヨーロッパの王侯貴族向けにつくられた古伊万里は、彼らの城館を飾るにふさわしい絢爛豪華な絵付けを特徴としています。堀尾幹雄氏は、陶芸家の濱田庄司と親交を結び、濱田から直接作品を入手していました。さらに堀尾氏は、濱田と共に民藝運動を主導した思想家の柳宗悦(やなぎむねよし)も注目した、軽妙な筆致で図様が描かれた「古染付」と呼ばれる中国陶磁も収集しました。また当館には、寄贈・購入により朝鮮時代の水滴がまとまった点数収蔵されています。それぞれのコレクションが当館でまとめて公開されてから、最短のもので7年、最長のもので18年経過していました。久しぶりにまとめて公開する各コレクションの特色をお楽しみ下さい。

◉ 展示構成
第1部
(展示1) 古伊万里コレクション
匿名氏より寄贈された、江戸時代にヨーロッパの王侯貴族向けに輸出された古伊万里を中心としたコレクションのうち、いわゆる「美人文」を主題とする作品11件を紹介します。

第2部(展示2・3) 堀尾幹雄コレクションの濱田庄司
堀尾幹雄(ほりおみきお)氏(1911-2005)は、陶芸家の濱田庄司(1895-1978)と深い親交を結び、濱田の作品を多数収集し、普段の生活の中で使っていました。当館に寄贈された約200件のなかから代表的な作品49件を選び、一堂に展示します。

第3部(展示4) 堀尾幹雄コレクションの古染付・天啓赤絵
明時代末期の天啓年間(1621-1627)頃に、中国の景徳鎮窯で日本の茶の湯向けにつくられた「古染付」と「天啓赤絵(てんけいあかえ)」は、軽妙な筆致で描かれた図様や、バラエティーに富んだ形を特徴とします。堀尾幹雄コレクションに含まれる作品28件により、その魅力を紹介します。

第4部(展示6) 松惠コレクション
中国・韓国・日本の陶磁器を中心に構成された茶道具のコレクション。PART1だけでは展示しきれなかったため、PART2でも引き続き初公開となる作品を32件紹介します。

第5部(展示7) 朝鮮時代の水滴コレクション
朝鮮時代では、中国の文人趣味から影響を受けながら、様々な文房具がやきものでつくられ、賞玩されました。そのなかでも、形や文様において最もバリエーションに富む水滴をまとめて39件展示します。


◉ 関連プログラム
1. 「いまこそ聞きたい」シリーズ講座

各テーマをわかりやすく解説する初心者向けの講座です。
・2026年 5月 9日(土)「伊万里ってなに?-ヨーロッパを魅了した日本磁器-」 小林仁(当館 学芸課長代理)
・2026年 6月13日(土)「民藝ってなに?-濱田庄司と河井寬次郎を中心に-」 梶山博史(当館 学芸課長代理)
・2026年 7月 4日(土)「水滴ってなに?-朝鮮時代の文人世界-」 宮﨑慎一郎(当館 学芸員)
 いずれも午前10時30分~12時/午後2時~3時30分
 ※午前10時30分からの部と午後2時からの部の内容は同一です

参加費 500円(別途入館料が必要です)
会場 大阪市立東洋陶磁美術館 地下講堂
※事前申込制・先着順(各回定員45名)
※約1カ月前から詳細情報が公開されます。当館ホームページのチケット購入画面からお申し込みください。

2.おしゃべりOK!ないてもOK! MOCOファミリースペシャルデー
・2026年 7月27日(月) 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
美術館にお子さん連れで行こうと思っても、お子さんが泣いたり、騒いだりして、なかなか行きにくいな、という保護者の方々が多いのではないでしょうか?
そんな皆様のために、赤ちゃん、お子さん連れでも気兼ねなくご覧いただけるよう、特別な開館日を設けました。
ベビーカーもご利用いただけます。
館内には授乳室もあります。
普段の美術館では、できるだけ静かにご覧いただくようお願いしていますが、当日はご家族やお友達と楽しくお話ししながらご覧いただけます。




開催要項

主な出品作品

(年間パスポート)

「MOCO PASSPORT(年間パスポート)」は、大阪市立東洋陶磁美術館に1年間何度でもご入館いただける年間パスポートです。世界的に高く評価されているコレクションから、幅広いテーマで企画される特別展まで、心ゆくまでお楽しみください。

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