奇跡の再発見!所在不明だった重要文化財《飛青磁花生》が寄贈される  11月2日より特別公開 ――国宝《飛青磁花生》との夢の共演

令和7年11月2日(日)~令和7年11月24日(月)

大阪市立東洋陶磁美術館は、長らく所在不明であった重要文化財(旧国宝)《飛青磁花生》(中国・元代14世紀)の寄贈を受けました。本作は1935年に「国宝」に指定され、1950年に「重要文化財」となったものの近年は行方が分からず、文化庁の「所在不明になっている国指定文化財(美術工芸品)」※1に掲載されていた作品です。
このたびの寄贈により、当館所蔵の国宝《飛青磁花生》と並んで初めて公開される歴史的な展示が実現します。公開は、現在開催中の特別展「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」※2会期末の11月2日(日)から24日(月・振替休日)までの限定公開です。さらに同時に寄贈された《青磁不遊環花生》(元・14世紀)も特別公開いたします。

※1  文化庁「所在不明になっている国指定文化財(美術工芸品)」
※2 特別展「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」第1弾プレスリリース(3月19日発表)はこちら 
※  今回のご寄贈により当館の指定物件は、国宝2件、重要文化財14件になりました。


◉ 関連プログラム
【記念講演会Ⅱ】
「再発見の重要文化財《飛青磁花生》―飛青磁の歴史とその魅力」
講師:小林仁(当館 学芸課長代理)
[日時]
① 2025 年11月16日(日)14:00 ~ 15:30(開場:13:30 ~)
② 2025 年11月23日(日・祝)14:00 ~ 15:30(開場:13:30 ~)
※①②の内容は同じです。
[会場] 大阪市立東洋陶磁美術館 地下講堂
[参加費] 500 円
[定員]45 名 
 ※チケットの販売は11/1(土)10:00~になります
 ※当館ホームページのチケット購入画面からお申し込みください。
 ※なお、参加には別途当日の特別展入館チケットが必要となります。

◉ 参考資料
【寄贈の経緯】
・2025 年8月、所蔵者から寄贈の申し出
・写真資料により学芸員が所在不明の重要文化財であることを確認、文化庁に報告
・9月、作品を受け入れ
 文化庁調査官による現物確認を経て正式に所在不明重要文化財であることを確定
・10月22日受贈

【重要文化財《飛青磁花生》の来歴】
・大阪の実業家である双軒庵・松本松蔵氏(1870‒1936)旧蔵品
・1933 年、大阪美術倶楽部「第1 回双軒庵展観(売立)」に出品
・その後、古美術商・池戸宗三郎氏を経て大阪の山﨑一保氏(1882‒1944)が所蔵
・京都の個人へ伝わったのち、長らく所在不明に
・寄贈作品には1935 年の国宝指定書(山﨑一保氏宛)が付属

【重要文化財《飛青磁花生》の文化財指定】
・1933(昭和8)年7月25日 重要美術品「飛青磁花生」
 (「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」(昭和8 年4月1日交付・施行(法律第四十三号))
・1935(昭和10)年4月30日 国宝「飛青磁花瓶」
 (「国宝保存法」1929(昭和4)年3月28日制定)
・1950(昭和25)年 重要文化財「飛青磁花瓶」
 (「文化財保護法」1950(昭和25)年5月30日制定、8月29日施行)

開催要項

主な出品作品

(年間パスポート)

「MOCO PASSPORT(年間パスポート)」は、大阪市立東洋陶磁美術館に1年間何度でもご入館いただける年間パスポートです。世界的に高く評価されているコレクションから、幅広いテーマで企画される特別展まで、心ゆくまでお楽しみください。

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