青磁瓢形水注 高麗時代・12世紀 大阪市立東洋陶磁美術館蔵
把手 蓋 注ぎ口
瓢箪の形をした胴部に、蓮の葉の形をした蓋が載り、三本の紐をよりあわせて蔓のように仕上げた把手がつく。注ぎ口には線刻による蓮の葉がぐるりとくるまれている様を表している。それはまるで青い蓮の葉のようである。中国では古代より、蓮の葉に酒を注いで茎から飲む趣向があり、盃に見立てた蓮の葉を「荷杯」「荷盞」などと呼び、蓮と酒は深い関係にあった。本作も蓮の葉の表現から酒器として使われたものと考えられる。高麗の翡色青磁の水注として、優美さをたたえた完成度の高い作例である。
写真「荷葉」:六田知弘
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