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破損した当館館蔵品「染付柳鳥文皿」の修復方法が決定し、台湾故宮博物院との相互協力に関する覚書に調印しました
2017.08.25

平成29年7月18日、台湾の故宮博物院南部院区へ展示のために貸し出ししている当館の館蔵品「青花柳鳥文皿」が破損しているとの連絡が入りましたので、当館の学芸員を現地に派遣し、現況確認等を行いました。その後の対応として、8月18日に当館の館長と主任学芸員が現地で破損状況を確認しながら、故宮博物院の院長や担当者らと今後の修復作業の進め方等について双方が同意しました。

また、8月21日、再び故宮博物院において、同館の林正儀院長と当館の出川哲朗館長が今後の展覧会、研究、教育推進における協力関係を強化し、友好関係を深めるための覚書に調印しました。

1 破損した館蔵品

  • 染付柳鳥文皿(そめつけやなぎとりもんさら)1皿
  • 生産地:有田(伊万里焼)
  • 時期:江戸時代(1660~1670年代)

 

2 経過

  • 破損した館蔵品は、平成27年12月~平成30年3月の予定で、台湾故宮博物院南部院区での展示のために東洋陶磁美術館から貸出を行っていました。
  • 7月18日14時頃、台湾故宮博物院南部院区から東洋陶磁美術館に館蔵品が破損したとの連絡が入りました。
  • 東洋陶磁美術館の学芸員が、7月19日16時頃(日本時間)、現地に到着し、破損状況の確認を行いました。
  • 8月18日に東洋陶磁美術館の館長と主任学芸員が現地で破損状況を確認しながら、故宮博物院の院長や担当者らと今後の修復作業の進め方等について双方が同意しました。
  • 8月21日、再び故宮博物院において、同館の林正儀院長と東洋陶磁美術館の出川哲朗館長が今後の展覧会、研究、教育推進における協力関係を強化し、友好関係を深めるための覚書に調印しました。

 

3 破損の状況等

  • 展示方法は他の作品と同様であり、展示環境も規定どおりで問題ありませんでした。
  • 館蔵品の状況を確認したところ、人為的な破壊の跡は見られませんでした。
  • 台湾故宮博物院南部院区が監視カメラの映像を調べた結果、外的な力で破壊されたものでないことが確認されました。
  • 以上のことから、東洋陶磁美術館及び台湾故宮博物院南部院区の双方に過失がないことを確認いたしました。

 

参考:修復作業及び覚書の内容

 

調印風景

出川哲朗館長(左)と林正義院長(右)

 

 

 

 

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