李秉昌コレクション 韓国陶磁室

この展示室は、李秉昌博士(1915~2005)より韓国陶磁301件、中国陶磁50件、および韓国陶磁研究基金の寄贈を受けたことを記念し、李秉昌コレクション韓国陶磁の代表的作品を紹介するため、1999年3月に開設しました。
李秉昌博士は1915年、大韓民国全羅北道全州市出身。1949年、外交官として来日、その後、学究生活に入り東北大学より経済学博士号を授与されました。実業家として協和商事株式会社を設立、日韓貿易にも従事されました。そして韓国陶磁愛好家・研究者として1978年、『韓国美術蒐選』を東京大学出版会から刊行、ひろく江湖に名を知られました。韓国陶磁のコレクターとしても、そのコレクションは世界第一級の質的水準を誇ります。
李博士は長い在日の経験から熟慮のうえ、その貴重なコレクションを韓国以外における韓国文化遺産発揚の場として日本に留めることを決意され、その役割を当館に託されました。このことが日韓友好親善に役立ち、在日韓国人の地位向上につながると確信されたからです。
当館は李博士の深い思慮と熱い期待を重く受けとめ、展示・保存・普及・研究の各方面において眞摯に努力を続けて行く所存です。
ここに李秉昌博士、令夫人金鳳娘博士の限りない御厚志に深甚なる敬意と感謝の意を表します。